理系おじさんの社会学
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ノーベル賞と科学技術振興
ノーベル医学生理学賞に日本人の大隅良典氏が選出されたことは日本人として理系の人間として喜ばしいことである。しかし彼の研究は1992年であり既に20年以上の歳月が流れている。大隅氏の研究は基礎研究の一つと言えるだろう。おそらく研究当初はどれくらい社会に役に立つのか?誰も解らないことが多い。もっとも基礎研究というのはそういうものである。私のように一般企業に勤務する理系人間はどうしても実学(短期的な成果)を追求する。しかし基礎研究というものを疎かにできないことは言うまでもない。

もちろん基礎研究というのは将来(20年後以上)への投資であり、それがムダになることだってある。「ムダの削減」という言葉は基礎研究に当てはめるのは不適切である。私は同じ理系の人間として国家として科学技術振興に予算を投じるべきだと考えている。バブル崩壊後に日本のGDP縮小とともに科学技術予算が削減されたのは事実である。従って今後20年後以降はノーベル賞の受賞者も減るのでは?という懸念の声も多く聞こえる。

しかし、私が大学の学生時代、あるいは企業に就職したときはバブル景気の最中であった。どこも大学も企業も開発予算は結構あった。しかし当時の私は何か不自然に感じることが多かった。それは例えば「大学の権威」だとか「企業の権威」というものが研究開発とは違った次元で大きく鎮座していたことだった。つまり研究開発とはいっても権力構造の中にあり、純粋な研究という雰囲気ではなかったことである。たまたま私がそういう組織に所属して、そうでない研究機関もあったかもしれない。しかし社会全体として「研究開発=権威の象徴」というイメージも非常に強かった。

それは公共事業が盛んであった土木建築業界でも同じだった。かつて日本の花形産業であった家電業界もそうである。組織の上層部に何か「おごり」のようなものが蔓延し、当時まだ若かった私は口を挟む余地は殆どなかった。それがその後の公共事業削減、家電業界の衰退、そして世代交代・・・こうした流れとともにかつての「おごり溢れる業界」が衰退することとなった。実はこうした流れは科学技術もそうであった。末は博士か大臣か?という言葉は死後になりつつあった。

バブル崩壊後に日本が衰退したのは様々な経済金融、そして政治的な要因はある。しかし「おごれるものは久しからず・・・」これが日本が衰退した本当の原因かもしれない。一方でどん底から這い上がった日本は強かった。戦後の復興は言うまでもない。そして多くの震災や災害から日本は何度も立ち上がった。そして長らく続くデフレを脱却し、ワーキングプアや格差社会の是正はこれからの日本は可能である。どん底から這い上がる・・・そしてそして政府は科学技術振興予算を拡大する。そうすれば日本は再び復活する。・・・そして成功のあとには「おごり」が待っている。その歴史が繰り返す。しかし今はどん底から這い上がる時期である。



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豊洲市場は何が問題なのか?
築地市場の豊洲移転に関して話題になっている。東京の小池新都知事は「立ち止まって」とコメントした。今回の騒動は一体何が問題なのだろうか? コンクリート箱に貯まった水も専門機関で分析されたが全く問題ない水準だったという。そもそも大きな建造物の地下に大きなコンクリート空間を作ることは一般的である。それは耐震性の優位性もそうであるが、万が一に地下水汚染が漏れ出しても本体に影響が出ないようにするのが大型建造物の常識である。一方で盛土というのはやり方によっては危険になる。しっかり改良された土壌であればよいが、テキトーな土壌で盛土したら非常に危険になることは土木建築の常識である。

築地市場といえば食品である魚介類の場所、そこが土壌汚染だとイメージは確かに悪い。しかし、そんなことを言い出したら古い鍍金工場跡地(数十年前の鍍金工場の廃液規制は緩かった)に民間の食品スーパーなんてざらにある。そんなの調べれば解るが民間不動産の場合は風評被害を恐れて意図的に隠すこともある。その点では豊洲市場という大きな場所なので、すべてオープンにさせることは良いであろう。・・・がしかし、あまりにもマスコミ報道は偏っている。まるで当時の都知事(石原氏)や市場長が悪いようなイメージを作っている。・・・完全に政治的なイヤな匂いがする。

本当の食の安全を議論しマスコミが報道するなら、もっと違ったやり方があるだろう。例えば、秋の味覚である天然キノコは毒性のあるものが多いので注意を呼びかけるとか、スズメバチが凶暴になる時期なのでハイキングには気をつけろ(あるいは中止する)とか色々あるだろう。 どうもマスコミや人工物は危険である! 自然のモノは安全である! という訳の解らない論理を振りかざし、何となく一般庶民も騙されてしまう。 はっきりいって豊洲市場は問題ない! 仮に地下水に基準を超える汚染物質が検出されればポンプで安全な場所に排出し、漏れ出さないような追加工事をすれば良い。それって一般的な家庭での床下管理や井戸水管理と同じである。


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「重力の波動」世紀の大発見!?
「重力の波動」を観測できたと話題になっている。また、これはノーベル賞クラスであると報じている。もちろん、研究の成果は素直に評価すべきであろう。しかし私個人的には少し違った見方をしている。よく報じられているように、100年くらい前からアインシュタインをはじめ様々な物理学者が予言していたとされている。しかし「予言」というより「予測」(いずれも英語ではPredict)であり、理論物理学者が理論的に説明したが設備がなかったので立証できなかったということである。つまり、その時点ではすでに理論的には発見していたといえる。それが現代の観測設備の進化によって明確に観測できた。日本でも岐阜県あたりで観測していたのが、アメリカのパワーに先を越された?.というのが正しい解説といえる。

これはヒッグス粒子もそうであるが、素粒子物理学というのは理論が先行してから後で実証するというパターンである。一方でiPS細胞や青色発光ダイオードなどは、理論は完成していないが実証試験で発見するという手法である。よく理論物理学はドイツ的で実学はイギリス流という論評がある。「重力の波動」はドイツ的な理論から、大国アメリカが立証というパターンである。しかし、これが社会に何かすぐに役に立つようなものではない。私はそういう観点よりも、よく観測できる巨大設備を作ったものだ!と感心している。このような観測設備はカネもヒトも時間も掛かるし様々なノウハウも必要である。しかしその反面、こういう設備は後のメンテが大変になることが多い。

「世紀の発見」というと、どうしても何か特定のモノに対して想像することが多い。しかし、実際にはそれを実現させるための生産技術力や設備能力が重要になる。たとえば身近な例でも、スマホのような小型の電子機器だと「バッテリー」をどうするとか、超小型ロボットのマイクロモータは「マグネット」はどうする?とかさらには小型で高強度部材の「耐久性」はどうする?とか・・・必ずネックとなる部品や機械構造の問題が発生する。仮に試作として設備開発に成功したとしても、メンテ頻度が多いとか、稼働率が悪くなることは多々ある。

日本でも新しい発電技術として期待されたガスコンバインド発電装置もそのメンテ費用の増大によって、思ったほどトータルメリットがないことが判明している。もちろん改良、改善は進めているが、現在停止している設備も多い。その他、民間企業でも様々な生産設備において似たような問題が発生している。どうしてもダウンサイズ、ハイスピード化を要求すると別のところで問題が発生するということである。一方、国営や大学の研究では予算があれば、巨大な土地に巨大な設備を投入することも可能である。そうした力づくで観測設備を導入して、何か新たなものを観測するというやり方は特にアメリカが得意とするところである。正直いって今回の「重力の波動」に関してもそういうイメージが強くある。

もちろん、だからといって私は今回の発見に否定的ではない。まあ、あそこまで予算を投じて何も発表しないわけにはいかない。というコメントに留めておこう。私自身も大学時代は物理学専攻であったので、理論物理学とそれを実証したり観測することに全く興味がないわけではない。しかし人間というのは不思議なもので、社会人になって様々な仕事をして特に品質不具合対応などをしていると、顧客や社会に役に立つ、あるいはどう満足させるかの実学しか興味がなくなってくる。それでもそれは夢を失ったわけではなく、何か人や社会に役に立てるという一種の自己満足ともいえる(自身の存在理由を確認)ことだって大きな夢であることには変わりはない。立場による価値観の違いというところだろうか? 大発見というのは誰もが身近で見つけられるような仕事ができれば、それはそれで大きな満足になるであろう。


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不可逆的!?
科学技術の研究は終わりがないと言われている。定説だった事が、後の研究によって覆されることは多々ある。その代表的なテーマがコペルニクスの地動説だろう。例えば最近でも、植物性油のマーガリンがバターより健康的と主張されていたのが、トランス脂肪酸の研究によって否定されたこともよく知られている。特に現代社会においては、ビジネスが関係するので「新製品=良品」というイメージ作りが先行することが後に問題となるケースが非常に多い。それは学術的な裏付けが後回しになるからであろう。

さて同じように歴史という学問も本来はすべてが「不可逆的」であるなんてことは許されない。しかし不思議なことに「歴史修正主義:Revisionist」という言葉がある。いわゆる従軍慰安婦問題、いわゆる南京大虐殺・・・なる歴史もどきの定説が覆されるのを極度に拒否する勢力が存在する。それは研究すればするほど、真実が見えてきて困る!だから彼らにとっての定説を「不可逆的」にすべきという思想が見え隠れする。それは彼らの今まで活動してきたことが「すべて否定される」ことを極度に恐れているのがよく解る。善悪二元論の文化の人たちの典型的な特徴である。

特にいわゆる従軍慰安婦問題について、「蒸し返し」されて困るのは日本よりも、むしろ韓国や日本のサヨク勢力であることも事実である。安倍政権になって日本政府が本格的に見直しを検討、または民間団体への支援も検討されていた。これが韓国やサヨクにとっては「大きな脅威」だったと言える。今まで日本では民間保守系団体の小規模な活動にとどまっていたのが、韓国同様に全面的な政府支援の下で研究が進めば韓国が不利な状況になるのは明らかだった。つまりこういう歴史、プロパガンダ戦というのカネを積んだ方が有利なのである。日本政府が本気でプロパガンダの予算を組んだら相当なパワーになることは間違いない。実際にいわゆる南京大虐殺では、そういう動きが水面下で進んでいる。

韓国でも「強制連行」とか「20万人」などという虚構に気付いている学者や政治家も多い。このままだと韓国が窮地に立たされると感づいたとも思われる。またアメリカの苛立ち、パククネの年内解決方針などタイミングも合っていた。そして北朝鮮の核問題も再度浮上した。こうした中で最終的かつ「不可逆的」という言葉を入れた意図は韓国側にも存在した。しかし日本や先進国では、政治決着とは別に研究が不可逆的にはならない。よく時の政権の「都合のよい教育」という論調がある。日本の記紀ですら、すべて都合よく造られたと解釈するバカな研究者や教育者は多い。もちろん神話の世界では誇張や非科学的な表現は世界中に存在する。余談ではあるが、日本の神話はかなり現実をもとに書かれたことが最近になって証明されつつある。

さて今回、「手持ち弁当」で慰安婦問題に立ち向かった正しい日本人たちはかなり落胆しているのは十分理解できる。しかし日本政府は名目を変えてでも、そうした民間団体の活動を支援すれば良いのである。しかも莫大な予算を付ける(教育支援予算とか何とかの名目でいい)。その理由を「あらゆる学問を支援する」との建て前を押し出すのである。そして政治家はこう述べれば良い、「慰安婦問題は解決したことなので政府としては何もコメントはない」、しかし「民間の歴史研究は自由であり、不可逆的ではない」と述べる

現代社会では政府が率先してプロパガンダを推進するのではなく、民間活動を後押しするのが望ましい。そもそも日本政府が主導、および率先した科学技術振興が上手くいかないのは常識である。もし仮に日本の政府主導で歴史戦のプロパガンダをしても上手くいくとは私には到底思えない。その根本となる考え方は「民間主導」と「自由」である。私は経済に関して新自由主義は否定的であるが、歴史を含め学問というのが民間主導で振興されることが望ましいと考えている。そして優秀な専門家集団を政府がバックアップする。こういう考え方は、あらゆる学問に携わる人間がそれを常に心がけるべきと考えている。

もちろんプロパガンダによるメシの種を失いそうになれば、関連団体や弁護士も困るものである。まあ、その程度の話である。そういう人間には何を言ってもムダである。重要なことは一般国民、そして世界の一般市民が理解するような言論や学問が書籍やインターネットを通じて拡散することである。もちろん政治のケジメとして「韓国側が約束履行できなければ今後一切の約束はできない。」これを明確にするべきである。そして政府として、言論の自由と学問の自由を維持継続する。そのことこそ発展した先進国としての基盤になる思想であることは間違いない。

韓国との付き合いは安全保障上の情報共有化だけで十分である。そういえば韓国側の意味不明の方針によって途絶えていた情報共有が再検討されるようになった。しかし韓国側から日本へのまともな情報は期待できないだろう。今まで通りアメリカを通じてということになる。それどころか、韓国の観光客を装った北朝鮮スパイやテロ組織の入国で日本の重要な情報が盗まれる始末となるだろう。だから私は何度も主張するが、韓国も北朝鮮も信頼できない。むしろ両国とも断交すべきである。

研究に「不可逆的」は存在しない。しかし半島との「断交」こそ「不可逆的」にするべきである。


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温暖化対策のビジネス化
フランスのパリでCOP21が行われており、地球温暖化防止についてテーマになっている。日本の安倍首相も参加し1.3兆円を拠出することも報じられている。まあ、これも日本の何か関連製品の輸出増加が目的であることは間違いない。

さて今日から12月だが、たしかに今年の日本は暖かい。だからと言って温暖化がどうとか関連を明確ではない。最近ではCO2による温暖化説は誰もが懐疑的になっている。しかし、このような話題が国際会議で取り上げられるのはビジネスが絡んでいることは間違いない。

温暖化の議論は色々あるが、CO2排出削減なんかよりも環境問題として水質、土壌、大気の三大汚染を議論するほうが環境テーマとしては適切だろう。私も海外に出張することは多いが、チャイナだけではくインドの環境汚染も酷いし欧州だって空気は綺麗ではない。正直いって海外出張にうんざりしている。それよりも日本の地方では青空が広がっているのが印象的だ。

国際的に先進国が拠出金を出すのではなく、環境汚染の国々から罰金をとってもいいくらいだ。とにかくCO2排出についてメインテーマにするのは、そろそろ止めたほうが良い。たしかに各国のCOP21に参加する各国首脳は、その会議の場で別の議題を各国と話をしているようだ。そりゃーそうだ。もっともっと重要な案件は山ほどある。



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小室沢直樹

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「常に勉強」それがモットーの理系おじさんのブログです。理系おじさんの目から見た現代社会を鋭く論じたい。またこのブログに関する意見があれば賛否両論問わず受け付けます。基本的には現代社会を勉強して共有するのが目的です。

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