理系おじさんの社会学
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日本は政府調達で原油を購入せよ
ここ数年の原油価格の下落は、米国のシェールオイルの影響も大きいが、世界的な景気の低迷が最も大きな原因だ。先般、石油輸出国機構(OPEC)は、ウィーンの本部で開いた総会で、生産目標の据え置きを決定した。これによって原油価格は益々下落することになる。

さて日本にとってはどうだろうか?円安とはいっても、原油はドルベースが基軸であることは変わらない。日本は超円高時代に為替介入や大量の米国債を購入している。日本は、対外的には間違いなく債権国家である。

従って日本にとって、一番良い方法は政府調達(あるいは関連機関による)として外貨を活用して原油を大量購入するのだ。当然ながらOPECは歓迎するだろう。そして日本国内では東北の復興資源として、発電用の燃料として、国土強靭化のための公共事業としての資源として、そして防衛力強化のための資源として・・・使い道はいくらでもある。

当然ながら、これを実施すると米ドルは益々高くなる。そして原油価格は上昇する。これに反対する関係諸国は反発する。しかし、各国と根回ししたうえでこうした政策を推進すれば日本の成長路線へのきっかけになるかもしれない。

消費税増税を延期(あるいは凍結)して、更なる財政出動(外貨も含む)して国土強靭化をする。必要あれば更なる金融緩和を実施する。そうすれば間違いなく日本はデフレから脱却して成長路線へ転換できる。そのきっかけとして原油の大量購入は必要だ。






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関西電力:中間決算黒字30億円!
昨日までの私は「脱原発」について記事を書いた。そこで、それに関連する話題として興味深いニュースがあった。Yahooの毎日新聞ニュースによると(以下、抜粋)

関西電力は16日、今月29日に発表する2014年9月中間決算の業績予想を上方修正し、連結の最終(当期)損益が30億円の黒字(従来予想は290億円の赤字)になると発表した。

<中略>

関電単体では、電力販売量が減ったことで、売上高は従来予想の1兆5300億円から300億円少ない1兆5000億円に修正した。だが、皮肉にも天候不順で需要が伸びなかったことで、発電単価の高い石油火力の稼働を抑え、石油より安い液化天然ガス(LNG)火力や石炭火力の稼働を増やすことができた。

通常、一般的な商品は「販売量が増えれば利益は上がる」が常識である。損益分岐点というものがある。しかし電力販売量が減ったことによって利益が上昇しているのである。これが電力会社の実態である。しかし、ニュースでは以下のように続いている。

だが、関電経理室の谷口秀明部長は「黒字は一時的なもので、通期では厳しい」と説明する。夏場に発電所をフル稼働させるために下期に多くの点検や修繕を先送りしており、修繕費がかさむ。上期は想定より安く済んだ燃料費も、価格や為替の動向次第で大きく変動する。

結局は、中間決算という数字は正しいが、経営方針は「原発依存」であるといえる。ここでいう「修繕費」とは具体的に何を意味しているか?おそらく、古い石油火力発電の修繕費ということだろう。本来ならば最新鋭の火力発電を建設すれば良いことである。しかし、いずれは原発が再稼動できるという期待感、そして通期赤字への危機感、そして中長期の見通しが立たないために、そうした「投資」ができない状況になっていると見た方がよいだろう。

私のブログにとっては、非常にタイミングの良いニュースだ。結局は谷口部長の「燃料費も、価格や為替の動向次第で大きく変動する」という発言は、「単価」だけを考えて「エネルギー発電効率」をあまり考えていないように聞こえる。確かに電気料金の算定基準は燃料費の「単価」をベースにしているが、実際の「原価」は違う。これは何も関西電力だけではない。世の中の調達グループというのは「単価」しか見ていないところがある。たしかに調達グループとは素材や原材料を安く購入することが重要な任務であるのは間違いないが、そのあとの「製品になるまで」、そしてそれがユーザで「どのように使われるか」をあまり考えていないのである。

「安物買いの銭失い」というのはある程度知識のある経理担当者ならば理解する。しかし問題なのは経営者が「長期見通しが立たない」こと、・・・そして株主(短期投機家も多い)を気にして、短期の利益追求に走るのである。一般的に「投資」というのは10年が目安だ。10年以内で回収できれば大成功である。ちなみに太陽光発電は約20年以上は掛かる(だから固価格買取が20年という発想が生まれる)。 しかし電力会社はこの10年ですら投資回収する自信がないということになる。本来は100年スパンで原発は考えなければならないが、100年先なんて誰も考えていない。ていうか考えることができない。ケインズの言葉じゃないが「将来のこと考えているうちに皆死んでしまう」・・・まあ、そういうことだ。

従って、電力会社は「原発が稼働できれば短期の利益が確保できる・・・」という下心からずっと解放されないのである。あるいは国民に対して、電気料金の大幅値下げができない「いいわけ」のように聞こえる。こういう状況こそ政府が舵取りすべきである。政府が明確に「脱原発路線」を伝えればいい。そして発電効率のよい発電施設建設を支援すべきなのだ。そうすれば電力会社は確実に利益を上げることができるし、電気料金も引き下げが可能になる。

にもかかわらず政府は、国内外の短期投資家の声の方が気になるのだろうか?安部首相も「内外からの投資の呼び込み」と「消費税10%増税への道筋つくり」、この二点についてのみに積極的であるように私の目に映る。

しかも怒りを感じるのは、政府は今年度四半期の経済指標が悪いことを「天候不順のせい」とコメントしていること。天候不順の影響はサービス、住宅での消費電力が低下することにつながる。これははっきりいって良いことだ。問題はコアコアCPI(エネルギーや食料品以外の物価指数)が上昇せず、製品在庫が上昇すること。つまりデフレから脱却していないこと。これは間違いなく本年4月からの消費税増税が影響していると言える。

結局、アベノミクスとは日銀の金融緩和によって円安にして外国からの投資を呼び込み株価を引き上げる。そして国内的には消費税導入で消費は落ち込み、一般の光熱費は上昇する。・・・一体誰の為の政治をしているのか大きな疑問が沸き起こる。

今、政府が行うべきことは「増税」ではなく、「需要と供給のバランス確保」、「中長期的なエネルギー政策」そして総合的な「国家の安全保障」である。民間人が10年目安の投資しかできないのは理解できる。しかし国家(政府)までもが、それに歩調を合わしてはいけない。もちろん100年先のことは国家だって解らない。でも50年スパンなら総合的な計画と実行はできるはずであり、それが国家というものであり、それが政治というものである。

今回の関西電力の中間決算とコメントは、こうしたことを改めさせて考えさせられるニュースだ。


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私の脱原発論② 
前回、私は原発を無くすべきであり、無くすことは可能であると述べた。また、それは段階的、計画的にそれを確実に実行させるべきと考えている。古い原発から徐々に廃炉にして(10-15年くらいで期限を設定して)、新規の原発は限定的(研究とバックアップ発電を兼ねた設備)にする。この考え方は、私が色々と考えた末の結論となった。しかし一部の保守系の勢力は「脱原発」という言葉をきいただけで、それに反発されている方々も多い。これは、おそらく反日左翼勢力が同じく「脱原発」を訴えているので、保守系にとって「脱原発」は一種のアレルギー反応を示しているのかもしれない。しかし、こういう議論は冷静にデータを下にじっくり議論すべきである。

ちなみに私と同じく脱原発派の竹田恒泰さんは供給側能力(コンバインドサイクル発電)に期待されている。また独立総合研究所の青山繁晴さんはメタンハイドレードに注目されている。そして評論家の勝谷誠彦さんは石油代替が期待されるオーランチキトリウムに注目されている。当然、私もそういった供給側の新エネルギーや新技術にも期待するが、私はもう少し違った視点から、何故に脱原発が可能であるかを説明したい。実はすでに日本社会はそれが可能な方向へと進んでいる。

先ずは様々なデータを確認してみよう。iea (International Energy Agency)のデータによると2008年の日本の総消費電力は、1,083,142GWh である。その2008年における日本の消費電力(需要側)の内訳(比率)は以下の通り。

鉱工業 31.5%、運輸 1.95%、サービス(公私共) 36.4%、農林水産 0.09%、住居家庭 29.8%

あいにく直近のデータは持ち合わせてないが、おそらくこの2008年頃が日本の消費電力のピークと思われる。2008年後半には、リーマンショックで株価が暴落し、消費電力は翌年から徐々に低下する。そして2011年東日本大震災で消費電力は更に低下した。ちなみに資源エネルギー庁のデータによると、震災前の2010年12月の電力(供給側)の比率は以下の通り。

原子力 32%、水力等 7%、石油等火力 4%、LNG火力 33%、石炭火力 24% 

それが震災後(2011年3月以降)は多くの原子力が稼動できなくなった。結果的に比率で2%以下になっている。減った約30%分は石油火力が+15%、LNG火力が+15% で補填しているという。しかし消費電力総量としても低下している。問題なのは、供給コストが上がっていること。これは、この30%が影響していることは間違いない。よく報道などでは、石油や天然ガスの輸入価格が日本の足元見られて、海外からふっかけられている・・・といわれている。たしかに調達コストの問題もあるが、古く老朽化した火力発電を再稼動させたために発電効率も低く、点検費用(結構、危険だ)などにコストが掛かったことも大きな要因である。

一方、2009年頃から政府が推進した、エコ家電ポイント制度、更にエコカー減税をきっかけにして様々な省エネタイプの製品が急速に普及した。そうそう、エコ住宅というものもある。こうした商品は、そもそも単価が高く、眉唾であると考える方も多いようだ(たしかに一部そういう商品もある)。また発売当初は高価であっても、量産体制が整えば価格は一気に低下する。そして供給側の課題として、商品単価だけでなく、エネルギー効率がどれだけ重要かということを理解する必要がある。

現在、どれくらい省エネ製品が普及したかデータは持っていないが、実感として50%程度まできているのではないだろうか?ノーベル賞でも話題のLEDライトにしても、低燃費の自動車にせよ、エネルギー効率が従来の3-5倍以上なんてザラにある。最近では道路の信号機もLEDへの切替が進んでいる。また、ホテルや旅館でも、液晶テレビや省エネエアコンや冷蔵庫への切替が確実に進んでいる。それは単なるブームだとか、補助金があるとかでなく、本当にコスト削減になるからである。特に電力やガソリンの「単価」より、いかに「エネルギー効率」の影響が大きいか、計算すれば誰でも判る。これが計算できない経営者や経理担当者は失格である。

さて、上記のピーク?である2008年の消費電力内訳では、サービス、住居家庭で合わせて66.2%にもなる。つまり、省エネ家電等の活用で消費電力が仮に半減できたら単純計算で全消費電力の33.1% (358,520GWh)を削減できる。あれっ、先ほど原発停止の補填分30%と述べたが、これで30%クリアするではないか? ・・・ということに気づくはずだ。あと10~20年もあれば、こうしたエコ家電やエコカーが完全普及するだろう。従って、サービス、住宅家庭の消費電力を半減させることは全くの夢物語でもない。

しかしながら、季節要因や時間別の需要ピークを考慮すれば、それだけでは不十分だ。ここで重要な要因が関連してくる。前回も述べたが将来、日本の人口が減少すること。それに伴い消費電力(特に住居家庭)は間違いなく減少する。単純計算で人口が1億3千万から1億人になっただけで、23%のエネルギー消費が抑制されることになる。そう、需要と供給のバランスを考えても脱原発は可能である。確かに急激な人口減少は短期的なGDP縮小をはじめとして、社会的、経済的にも様々な弊害が発生することは間違いない。しかし経済というのは、需要と供給のバランスを保つこと、そして乗数効果を上げる(カネまわりをよくする)事の方が重要だ。

消費電力の需要が減れば、必ず供給側も減らすことができる。というか減らさなければならない。従って、原発の縮小、原油やガスの輸入量の抑制が可能になるというわけだ。国民としても、光熱費やガソリン代の消費コスト(単価よりも効率)が低下して、その分を本来欲しかったモノやサービスの購入にまわることが最も理想的である。

ここで政府の政策も重要になる。先ずはそういう認識のもとで脱原発を着々と進める(社会的影響あるなら、情報も制限する)。それから、太陽光電力の固定価格買取制度は明らかに間違っている。特に20年固定価格とはやりすぎだ。普及拡大とはいえ、電気料金に上乗せして誰が得するのか?という議論になる。契約の20年が経過したら、ただちに市場価格への移行が必要だろう。

しかし、おもしろいのは国内の消費電力30%もある鉱工業の動きである。彼らは大口契約だとしても、電気料金の上昇に嫌気がさして、自らの敷地内で発電(火力)しようとしているのだ。つまり、自前の電力の方がメリットがあると判断したのであろう。今後、どの程度拡大するかは不透明であるが、総消費電力の30%である鉱工業が1/3である10%でも導入すれば、その影響は非常に大きい。また、そうした鉱工業が下請け企業へ安価で電力供給できるようになれば更に凄いことになる。そういう動きこそ、政府は支援すべきである。要するにGDPを下げないで(むしろGDPを上げる)、そして消費電力とコストを下げることを目標にするのである。

また、その他の大企業では工場新設予定だった空き地などにメガソーラーを導入したりしている。これに関しては自前の電力というより、土地の有効活用という意味しかない。鉱工業の発電に比べればわずかな発電量である。しかしそれでも着実に既存の電力会社への需要は低下する。

はっきりいってメガソーラーの導入自体は全体の供給能力に対して大した影響力はない(せいぜい2-3%程度)。しかも、最近ではソーラーシステムの配線ケーブル盗まれたり、雷やひょうでパネルが大規模な被害を受けることも多いという。「手間いらず」というのは嘘である。一方で消費電力30%以上もある鉱工業が自前の発電に参入することは大きな意味がある。広大な敷地を持つ企業だからこそ可能な対応だろう。

また固定価格買取という法律は、悪法とはいえ法律である。最近になって、政府はようやく問題に気付いて改正しようとする動きもある。カネがある個人だって太陽光システムを導入すればいいのである。一般家庭の場合は、さらに2015年10月から電気料金も消費税10%の加算になる。当然ながら居住地域によっては少しはメリットはある。

たしかに、太陽光推進そのもので大した雇用を生むことは無いし、発電量も大したことはない。しかし、そもそもエネルギーコストを下げる工夫は個人だって、法人だって、国家だって、推進すべきことなのである。これは、まわりまわって日本の安全保障とも関係してくるのである。その安全保障とは昨日のブログで記事にした通りである。

今回は特に、保守系、右派系の方々に訴えたい。「脱原発は可能」であり、「脱原発こそが日本の安全保障」にとって重要であること。そして私の思想哲学でもあるが「人間の労働の価値を見出す」ことの重要性を再認識する。この考え方に是非とも共感頂きたい。



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私の脱原発論①
私は脱原発思想がある・・・と常々何度も述べてきた。その理由について今回は詳しく記事にしたい。

先ず大規模な戦争が発生した場合、日本の核施設が他国から攻撃されたら日本は壊滅するということ。つまり核攻撃される以前に日本にある核施設が通常ミサイルで攻撃されただけで、長崎や広島以上の惨劇を引き起こす事は容易であるということだ。そんな残虐な行為はどの国も行わない?そして諸国民の正義?・・・そんな脳天気なこと言うべきではない。アメリカは実際に広島、長崎に原爆投下という法で裁かれなかった「前科」があるわけで、シナ人も自国民ですら大量虐殺することに躊躇しなかった民族の歴史がある。

あの北朝鮮ですら弾道ミサイルを可能にしている。日本はその射程距離に完全に入っている。その弾道ミサイルに核兵器が搭載できるかどうかが議論になることが多いが、通常弾道ミサイルでも日本の核施設を攻撃すれば、核攻撃と実質的には同じことになるわけだ。戦争というのは常に飛び道具からスタートするのは常識であるが、これからの時代の戦争は、先ずはミサイル攻撃であるということは中東紛争の例でもよくわかる。おそらく攻撃側はこういうだろう「核攻撃はしていない」、たまたま着弾したのが核施設だったと・・・。想像してみよう、日本最大級の原発施設を抱える若狭湾沿岸がミサイル攻撃されたら、若狭地域はもちろんのこと近隣の京都府や滋賀県にも影響する。特に滋賀県の琵琶湖が汚染されれば近畿圏はそれだけでも大きなダメージになる。

たしかに戦後69年間、日本は戦争を遂行することはもちろんのこと、戦争に巻き込まれることもなかった。今後も大規模な戦争が発生する可能性は極めて低い。しかし弾道ミサイルによるテロ攻撃は十分ありうる。迎撃ミサイルも精度は向上しているが完璧ではない。おそらく完璧な迎撃ミサイルは不可能に近い。もちろん日本にも迎撃ミサイルを配備させる必要があるが、あれだけの数の国内の核施設をテロの脅威から防ぐのは至難の業だ。そしてテロ被害に遭う以前に、そうした「脅し」があった場合に日本は抵抗する術が全くないわけだ。つまり、核施設を段階的に縮小させることこそ日本の安全保障と国益にとっては必要なことなのだ。自然環境のリスク(地震や津波)の対策は技術的にある程度は可能であっても、国際的な戦争やテロに対する安全保障はそうはいかない。敵が国家ではなくテロ組織の場合、仮に日本が核武装しても抑止力にはならない。

ではエネルギー問題はどうするのか?という重要な課題がある。もちろん日米開戦前の石油の禁輸のような経済制裁されれば、実質的な「兵糧攻め」となり、これまた悲惨な状況になる。そもそも原発を稼働しようが、しまいが現時点で多くの使用済み核燃料棒や冷温停止の核燃料が存在するわけでリスクは大して変わらない。したがって稼働停止させてエネルギー不足になるくらいなら動かす方がマシである。つまり、今後の核施設の計画をどうするのか?ということが重要な論点である。原発を無条件で即停止させるようなことは主張しない(できない)。

また社会問題としては、核施設が建設される地元では核システムが「麻薬浸け」のようになっている。補助金も多く、それを頼りにして生活している人々も多い。設備の維持管理費、そして廃炉での費用・・・長期的にも決して低コストでないことは明らかである。では、なぜに原発に頼るのか?それは短期的な利益を生みやすいからである。どんなシステムでも「腐敗の温床」は発生する可能性はある。しかし原発システムは特別視する必要がある。なぜなら、原発というものは50年以上(核廃棄物処理は100年以上)のスパンで考えなければならないものである。そもそも人間の寿命からも、社会秩序の成立から考えても、人間社会で制御できるものではない。日本国民は、この原発という「麻薬」から、いつかは解放されなければならない。

では、どうやって日本の核施設を縮小するか? 段階的、そして計画的に縮小することは可能である。もちろん、代替えエネルギー開発はまだまだであるが、省エネ活動は凄まじい効果がある。随分前にこのブログでも紹介したがガソリン1リッターあたり価格が10-20円変わるよりも、燃費が8-9km/Lが25-30km/Lになる方がはるかの効果は大きい(計算すればすぐに解る)。たしかに部品のメンテやエンジンオイル交換に時間や費用が掛かることもあるが、エネルギー消費が抑制される替りに人間の「労働」によってカバーできるという意義は大きい。古いエンジンオイルだって人間の「労働」によって再利用が可能である。

ここで私が何を言いたいかというと、近現代史は「人間の労働を減らして」、「エネルギーの活用」へと移行したわけだ。それを逆に「エネルギーの活用」から「人間の労働の活用」を増やすことに価値を見出すべきだ、というのが私の主張だ。実際に石油にしても原子力にしても原価はタダのようなものだ。それを人間が採掘、運搬、精製といった比較的簡単な労働によって自然環境を犠牲にしながら、彼らがピンハネのように利潤(カネ)を得てきたのが近現代の本質である。そのバランスを見直すべき、というのが私の基本思想である。

そもそも経済社会というのは人間の「労働」にたいする「対価:カネ」であり、「労働」と「カネ」が廻ることによって乗数効果が上がり、そして社会が豊かになるのが基本である。私は、逆説的な考え方として日本の「人口減少」による「効果」を期待している。当然ながら、急激な人口減少は社会の歪を生むことは間違いない。少子化対策は必要である。しかし重要なことは需要と供給のバランスをとることであり、経済的に乗数効果を上げることである。

人口減少によって全体のエネルギー(電気、ガス、ガソリン)消費は間違いなく抑えらる。そして、人間の労働の価値を上げる(これが重要)。更に国産の新エネルギー開発や省エネ技術が更に発展すれば、より一層に日本の安全保障は確保されるだろう。それこそが健全な社会である。私はこう考えている。日本の人口は6000万人-8000万人くらいになっても十分やっていける。原発も不要になる。何も心配する必要はない今までの原発技術は密かに何処かで継続すればよいのである。当然ながら人口が減っても防衛力は確保する。そして食糧自給率も上昇も期待できる。外国から余計な食料を輸入する必要もない(家畜のエサだってそうだ)。そもそも価格や量の管理のできない外国のエネルギーや食糧に頼る現代日本が異常なのである。

しかし残念ながら現在の日本政府は私の意見とは違った方向を向いている。人口減少はたいへんだー、移民受け入れだー(愚かな日本人か外国人)、内需がダメだからTPPで外需獲得だー(新自由主義者)、原発推進しないと日本はやっていけないー(保守系:短期的には理解できる)、核兵器は廃絶すべきだー(左翼系:少し理解できる)、原発もすぐにでも停止すべきだー(左翼系:おいおい)・・・

しかし問題は、そう単純ではない。それでは次回は更に具体的な数字を元にそれを説明したい。


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コンバインドサイクル発電
コンバインドサイクル発電というものがある。これは一般に普及しているエコカーと同様にエネルギー効率は高めた発電である。現在の仕様は、天然ガスと軽油のハイブリッド発電が中心のようである。最近では発電形式を石炭ガス化複合発電 (IGCC)も注目されている。

ただしエコカーと同様に各部品の耐久性がどの程度あるか不明な部分がある。前回のブログでも少し述べたが、エコカーの場合は「軽量化」のため各パーツが小さくなっていること、アイドリングストップするためにエンジンプラグの使用頻度も増える。エンジン自体も小型で高性能化している。しかし必ず定期的なオイル交換が必要である。オイル交換を10年無料保証しているメーカが存在するのはそうした理由がある。

それと同様にコンバインドサイクル発電も各部品の耐久性が問題であり定期メンテは必須である。通常、こういう分野では旧来のJISや法規といったものが実環境に準じた規格になっていない場合が多く、独自の設計思想になっている場合が多い。特に使用燃料によっては配管の腐食や汚れによる劣化が激しくなる。設備やその部品の高度な知識と技術が必要である。

それでも、こうした発電には期待できる。現在、原発の停止により火力発電を中心に発電しているが、古い火力発電を使用しておりエネルギー効率は非常に悪い。しかも古い設備をフル回転させているため、「原発よりも危険」と電力会社の関係者は述べている(実際に事故も発生している)。

私の考えであるが、まず安全確認できた(世界一基準の厳格なルールをクリアした設備)から再稼働させるべきである。当面は原発を再稼働させて、その間に最新鋭の火力発電の開発と建設をすべきである。


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小室沢直樹

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「常に勉強」それがモットーの理系おじさんのブログです。理系おじさんの目から見た現代社会を鋭く論じたい。またこのブログに関する意見があれば賛否両論問わず受け付けます。基本的には現代社会を勉強して共有するのが目的です。

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